山手線をつっきるように、真ん中を走る「中央線」。
私は中央線に昔からなにかと馴染みがあり、一番好きな路線の1つだ。そしてそんな中央線はいつも温かい雰囲気と、カルチャー色の強い何とも言いいがたい雰囲気で私を迎えてくれる。
「今日も疲れたなあ。明日は良い日になると良いな。」
そんな気持ちの時は、中央線沿いのカフェに行くことにしている。一段と疲れているときは、荻窪のカフェがおすすめだ。
まずは、ここからと言っても過言ではない。
「おぎくぼ珈琲店」からスタートだ。
おぎくぼ珈琲店 -沈黙の地下から始まる-
参考画像:食べログ
荻窪駅北口を出てすぐ、タウンセブンの地下へ潜ると静かな雰囲気の「おぎくぼ珈琲店」が。
とても入りにくい雰囲気の店構えで、何度も何度も入るのを躊躇したことのあるお店。沈黙の地下に立つは、これまた沈黙を続けるオーナー。
とりあえず席に座り、おすすめのコーヒーを聞いてみる。
私:「始めてきたんですが、このお店のおすすめの珈琲ってなんですか?」
オーナー:「飲んでみないと味なんててわからないだろ!自分で決めろ!」
私:「あ、はい…ではマンデリンを…。」
なぜ怒られたのかはイマイチ分からなかったが、黙って飲んでみろ!という事だったのか。出してくれたコーヒーは確かに美味しい。
うん。
オーナー:「美味しいか?」
私:「美味しいです。来てよかったです」
オーナー:「……(既にケツを向けてる)」
会話はこれだけ。
ただ、本当に来てよかったと思える空間だった。ステンドガラスやら、年季の入ったカップやら。最近の流行りの「カフェ」とは違った味のある喫茶店であった。
頑固なオーナーを見てるとなんだか、自分も頑張らなければ…なんて思える。
荻窪邪宗門 -客も手伝ってしまう謎の喫茶-
参考画像:ぐるなび
ツンデレオーナーがいる、おぎくぼ珈琲店の後は、温かみを求めて北口駅前通商店街にある「荻窪邪宗門 (おぎくじゃしゅうもん)」に行きたくなる。
お店の名前はなんだか怖い印象だが、ここの喫茶はお客さんまでもお手伝いをしてしまうお店なのだ。
お店を切り盛りするのは、80才を超えるおばあさん1人。1Fと2Fの階段はビックリするほど狭くて急。私たち(20代)でもおそるおそる上り下りするほど、怖い階段だ。それを80才オーバーのおばあさんが行き来しようもんならヒヤヒヤもんで……
参考画像:ぐるなび
そんなわけもあって、邪宗門ではお客さんも自ら動いてコーヒーを運んだりする姿が良く見受けられる。
もちろん私もその中の1人。
古いアンティークやインテリアと、レコードを聞きながらゆったりと時間を過ごす。
「ああ、これが至福か。」
と声が漏れてしまうようなそんな空間がそこには広がっている。
お会計後、わたしがいなくなるまで深々と頭を下げ続けるおばあさんの姿。
また見に行こう。悩み何てどうでもいい。「人って温かいなあ」と感じられる場所があればいっか。
wood good brothers -兄弟の絆と想い-
参考画像:食べログ
南口すずらん通りに移動して最後の〆は「wood good brothers」へ。
家具好きの兄と、カフェが好きな弟が一緒に出したお店。先述の2店とは違い、新しいお店で、雰囲気はオシャレより。Wi-Fiや電源何かも使用できる、最近の「カフェ」といったところ。
参考画像:食べログ
カフェでは食事やコーヒーだけでなく、実際にカフェで使われているインテリアの購入も可能。(ちなみに地ビールなどもある)
兄弟で共に歩んでいく姿がとても微笑ましく、温かい気持ちにさせてくれるカフェ。日も暮れてきたし、ビールでも飲みながらお2人とお話するのもまた良き。知らぬ間に笑顔があふれるその空間。
今日もまた、荻窪のカフェをフラフラしていると、自分のちっぽけな悩みなんて吹き飛んでしまった。
また明日から、自分なりに進んでみようと思う。
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